『新人SEってどんな仕事するのかな?』
『入社した後ってどんな感じで仕事が始まるんだろう?』
『新人SEの働き方の実態が知りたいな・・・』
これからSEを目指してる人、SEとして働き始めたばかりの人は具体的にどんな感じで仕事をしていくか分からないですよね。
過去の僕も同じでした。
そんな僕は、上記のような疑問や不安を持ちながらも、SEとして約10年ほど勤務してきた現役エンジニアです。(今では転職してWEB系のエンジニアをしています)
右も左も分からない状態から、何とか一人前のSEとして働くことができました。
本記事では、そんな僕の経験をもとに新人SE時代の仕事内容をご紹介します。
実体験をベースにご紹介しますので、少しはリアルな情報を得られると思いますよ。
それでは参りましょう!
前提知識:基本的な開発の流れってどんな感じ?

まずは前提知識として、基本的な開発の流れを知っておきましょう。
具体的には以下の流れで進んでいきます。
- 要件定義
- 基本設計
- 詳細設計
- 製造
- 単体テスト
- 結合テスト
会社やプロジェクトによって、各工程の呼び方が多少異なることもありますが、基本的には上記の呼び方で、上から順に開発が進んでいくことになります。
各工程についてもう少し詳しく解説した記事もありますので、興味のある方はこちらもご覧ください。
新人SEってどの辺りを担当するの?

上記の流れのうち、新人SEが担当する工程はどの辺りになるでしょうか?
答えは下流工程と呼ばれる部分です。
(下流工程・・・?)
そんな疑問をお持ちの方もきっといますよね。
上で説明した開発の流れのうち、①~③は上流工程、④~⑥は下流工程と一般的に呼ばれます。
そのうち、新人SEが担当するのは下流工程がほとんどです。
上流工程はシステムに関する設計がメインの作業なので、ある程度経験を積まないと出来ません。
なので、新人のうちは下流工程を担当することになります。
下流工程はプログラマーという職種の人が担当する業務です。
SEといっても新人SEの間はプログラマーの業務を担当することになるんですね。
入社した後ってすぐに実務が開始されるの?

入社後すぐに実務を開始することはあまりありません。
前職でプログラミング経験ありの中途採用者であれば、すぐに実務開始となることもありますが、新卒であったり、全くの未経験者であれば、基本的には研修を受けることになります。
実務開始までの流れは以下のような感じです。
- 社内での研修
- 研修後にプロジェクト配属
- 実務開始
入社先の企業にもよりますが、研修期間は3~6ヵ月ぐらいだと思います。
ちなみに僕の場合は研修期間は3カ月で、社内の1部屋を貸し切って研修を受けました。
研修ではどんな内容を学ぶの?

研修では以下のような内容を学ぶことになります。
- 社会人としてのマナー講習
- 機密情報を漏洩しないためのセキュリティ講習
- データを扱うためのデータベース講習
- ネットワークの基礎を知るネットワーク講習
- 開発を模擬体験するプログラミング講習
上記のいずれも大事な内容ですが、僕の経験ではプログラミング講習以外は基本的にサラッと座学で終わった感じですね。
転職して2社ほど実際に研修の内容を見たことがありますが、どちらもプログラミングの講習がメインです。
設計書をもとにアプリケーションを作っていくなど、実際の開発形式で課題が出されますので、ここである程度開発のイメージを掴むことが重要ですね。
プロジェクトへの配属はどんな感じで行われるの?

数か月の研修を終えた後は、いよいよプロジェクトに配属されることになります。
僕がいた会社では、研修中の成績と人柄をもとに配属先のプロジェクトを決めていました。
プロジェクトの中には、売り上げが高い稼ぎ頭のプロジェクトもあれば、炎上体質で赤字続きのプロジェクトもあったりします。
会社としても稼ぎ頭のプロジェクトの方が大事なので、成績が良かった社員はそのプロジェクトに優遇されるケースが多かったですね。
どのプロジェクトに配属されるかは完全に運ではありますが、このプロジェクト配属というのは今後のエンジニア人生を大きく左右するほどの重要なターニングポイントでもあります。
なぜなら、配属されたプロジェクトによって本来の能力を発揮できず、長い間くすぶっていた社員を見てきた経験があるからです。
イマイチやる気を感じないし、社内の評判もあまり良くなかった社員でも、プロジェクトが変わったことでやる気を取り戻し、プロジェクトの中心メンバーになっていった例も見てきました。
こういう人はプロジェクトが変わってエンジニアとしての楽しさを感じることが出来たから良かったものの、もっと長い間同じプロジェクトで仕事を続けていたらどうなっていたんだろうと恐怖を感じます。
おそらく仕事が楽しくないと言って会社を辞めていたでしょうね・・・
どのプロジェクトに配属されるかというのは、エンジニア人生を送る上でそれぐらい重要なことだと思います。
配属されるプロジェクトによって、エンジニアとして成長する速度も全く変わってきますので、自分に合わないプロジェクトに配属されてしまった場合は、個人面談などを通して早めに上司に相談しておくなどの対策を取るべきですね。
新人SEの指導方法ってどんな感じ?

これも企業の制度によると思いますが、指導方法はざっくりと以下の3パターンあると思います。
- 先輩社員の横の席に座ってマンツーマンで完全に面倒を見てもらう
- マンツーマン指導ではなく、開発メンバーの一員としていろんな先輩から面倒をみてもらう
- ほとんど面倒をみてもらえず放置状態
放置状態はなかなか無いと思いますが、プロジェクトの状況によっては指導する暇もないほど忙しく、正直なところ新人に構ってられないということも普通にあり得るので注意が必要ですね。
僕の場合は、マンツーマンで指導してもらう形でした。
一人の上司が教育担当としてついてくれて、すべての作業報告をその上司に出すスタイルです。
個人的に感じたマンツーマン指導のメリットは、
- 細かい作業のやり方までアドバイスをもらえる
- コミュニケーションが密に取れる
- 信頼関係が得られやすい
といったところです。
逆にすべての作業を逐一チェックされるといったデメリットもありますが、個人的にはマンツーマン指導はかなりのメリットを感じました。
では、マンツーマン指導でない場合はどんな感じかというと、
- 特定の人が教育担当としてつく訳ではない
- 取り掛かる作業に詳しい人が基本的に教えてくれる
こんな感じですね。
特定の人に教えてもらう訳ではなく、やる作業に応じて詳しい人が都度教えてくれることが多いです。
この場合、教育色はあまり強くなくて、作業に慣れながら他の人たちの良いところを自分で学んでいく必要があると思います。
マンツーマン指導に比べると気は楽かもしれませんが、細かい部分まではアドバイスをもらえないことが多いので、自分から相談してアドバイスをもらうなどの努力が必要です。
新人SEでも残業は多いの?

新人SEの頃はほとんど残業はないと思います。
これも企業によりますが、僕の場合はほとんど残業はありませんでしたね。
むしろ残業してたら『何で残ってるの?』とか『そこまでしなく良いよ』と言われてました。
新人の頃はそこまで緊急度の高いタスクは振られないので、仮に目標まで作業が完了できなかったとしても大目に見てもらえます。(反省はさせられましたけどね)
残業がちょいちょい増えてきたのは、2年目ぐらいからですかね。
この頃には作業の難易度や緊急度が上がってきますし、終わらなかったでは済まされないことも多いので、残業でカバーすることも増えてくると思います。
SE業界は時期にもよりますが、残業はつきものです。
でも、だからと言って1年目から大量の残業をさせられる場合はブラック企業である可能性が高いです。
そんな企業に在籍し続けてもメリットはないので、そういう状況になった場合はすぐさま転職を検討してください。
新人SEでいきなり客先常駐とかもあるの?

1年目からいきなり客先常駐というのはあまり無いとは思いますが、会社の状況によっては無いとも言い切れません。
研修が終わってからすぐさま客先常駐ということはまずあり得ないと思いますが、数か月実務を経験したら他の会社で常駐する、といったことはあり得ますね。
客先常駐というと大変なイメージがありますが、個人的には以下のようなメリットがあると思ってます。
- コミュニケーションが磨かれる
- いろんなプロジェクトのやり方を知ることができる
- メンタル的にも強くなれる
客先常駐は、直接お客さんと会話する機会も多く、個人の能力が大きく試されます。
役に立たなければ即切られることもあるので、責任感をもって作業する必要があります。
社内プロジェクトで先輩社員に守られながらのほほんと作業するのとは訳が違いますので、いろんな意味で強くならなければなりません。
社内プロジェクトを否定している訳ではありませんが、客先常駐はそれなりにエンジニアとして成長できるメリットがあるということです。
会社としてはダメなエンジニアを客先には出せませんので、若手のうちから客先常駐となった場合は会社からの期待も背負ってると認識したうえで、成長のチャンスと思って仕事に取り組みましょう。
まとめ

いかがだったでしょうか?
本記事では、僕の実体験をベースに以下の内容をご紹介しました。
- 新人SEが担当する開発工程
- 入社~実務開始までの流れ
- 研修の内容
- プロジェクト配属の流れ
- 新人SEの働き方
ざっくりとしたご紹介ではありますが、SEを目指している方や今まさに新人SEの方にとって何かしら有益な情報がお届けできていれば幸いです。
ということで今回は以上となります。それでは~。
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